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2018年9月28日 (金)

私の人生と共にあった5枚のアルバム~夜のプレイリスト 第4夜『THUNDERSTEEL』

某国営FMラジオで放送されている『夜のプレイリスト』というプログラム
人生の節目に聞いていた思い出のアルバム、人生に決定的な影響を与えたアルバム、
毎夜1枚ずつのアルバムを紹介し、人生とのさまざまな関係を、一人のパーソナリティーが毎週5日間通してお届けします。
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こんなナレーションとともに始まり、その人にとっての大切なアルバムを1枚ずつ紹介していくプログラム。
『あ~、この人音楽に対してすごく早熟なんだな(若いころにこんなシブイ音楽聞いてたのか!)』とか、『このアルバムにはこんな裏話があったのか』とか、聞いたことのあるアルバムは再発見があったり、知らないアルバムでもそれなりに楽しめることが多いです。
あるときふと考えました。
「自分が5枚のイチオシアルバムを選ぶとしたら何かな?」
参りました。
人生の中で大切なアルバム。
ヘビメタだけでも100枚はくだらないのに(笑)。
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そこで選択条件をあげてみました。
① 今でも脳内再生される楽曲が収録されているもの
② そのアルバムを聴いてライブに足を運んだもの(可能なものに限る)
③ 大部分の歌詞を今でも覚えていること(それくらいハマったってこと)
他人には全く興味のないことでしょうが、備忘録の意味を込めてブログに記録しておきます。
さて、第3夜です。
やっと103らしくなってきました。
ヘヴィーメタル界でもベストアルバムとの誉れも高いRIOTの『THUNDERSTEEL』です。
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RIOTの存在それ自体が伝説かつ現在進行形のベストバンドでもありますが、本作が名作である理由を語る前に、それまでのRIOTの歴史を振り返ってみましょう。
103の解釈のままですので小さな間違いはあるかもしれません。
【デビューから活動休止まで】
1977年、『ROCK CITY』でデビューしたRIOT。ファーストアルバムにして既に現在でもライブでアンコールまたはクライマックスに必ずプレイする「WARRIOR」という曲を収録。「~SHINE ON」というリフレイン、抒情的なメロディ、特徴的なギターソロ・・・ギターリフの構成自体シンプルだが、それゆえに耳に残る。
その後『NARITA』(表題曲はインストゥルメンタルでありながらこちらもライブ定番曲)、『FIRE DOWN UNDER』(スピーディーな曲からブルージーな曲調までバリエーション豊か)、『RESTLESS BLEED』(ボーカルが代わり、よりブルージーな曲調へ)、『BORN IN AMERICA』(アルバムカバーがこれ以上ない!というほどださくなり(笑)、今でも演奏する代表曲はないがシブイ曲が収録)。
これら5作をおよそ6年の間に発表するが、常にマネジメントとの問題を抱えていた。ロクなプロモーションもしてもらえず、その後主メンバーであるマークリアリが「偽装解散」を余儀なくされるほどひどいものだったらしい。
【活動休止から復活】
偽装解散中にマークが活動していたバンド「NARITA」のメンバーをもとに再結成をもくろむマークリアリ。
しかし、そのタイミングでメンバー脱退があり、再度メンバー探しと共に新作の構想を練る。
そして1988年に「THUNDERSTEEL」アルバムがリリース。
80年代後半のヘビーメタルアルバムといえば、超名盤が目白押しの時代。
メタル界もメタリカやスレイヤーなどのスラッシュメタル、ハロウィンなどのメロディックメタル、いわゆるLAメタルなど・・・多くのバンドが登場して、ジャンルも細分化されていった充実した時代でした。
そこに登場したRIOTの復活作品。
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発表当時のメンバー写真。
(L to R)Don Van Stavern, Tony Moore, Mark Reale, Bobby Jarzombek
30年前だから若いのは当たり前ですが、当時のファッションですな。
で。
ジャケット写真のように当時の「今風」なサウンドを取り入れたRIOT。
これがもう、見事なまでに蛹から蝶へ変態したかのような変貌ぶり。
実はこのアルバム発売当時に初めてRIOTを知ったのですが、(昔の彼らを知らなくても)「ものすごい傑作だ!」と思ったのを覚えています。
つまり完全にノックアウトされた作品だったのです。
各曲の完成度もさることながら、アルバム全編にわたる荒廃的な匂いや近未来的なサウンドプロデュース、演奏もヴォーカルもただの新人バンドでは到底到達できないような域に達しています。
加えて当時ドはまりしていたLIONというバンドに在籍していたマークエドワーズが一部の曲でドラムを叩いているという事実もRIOTに興味を持った理由のひとつです。
(のちにマークエドワーズはバイクの事故でLION解散になるのですが、そういう不運な運命もRIOTのそれと重なっていたり・・・)
【収録曲情報】
1.THUNDERSTEEL
ヘビメタキッズにとって文句なしのベストチューン。
イントロのギターリフといい、ツインバスドラムによる疾走感といい、当時は他のバンドと一線を画すコンポージングだった。
ま、歌詞の内容はたいそうな意味はないのですが、これぞヘビメタですね。
いや、もはやこの曲の場合、サビの「THUNDERSTEEL~」だけ聞ければいいのです(極論)。
2.FIGHT OR FALL
メタル特有の歌詞の傾向として、ただひたすら「敵を叩き潰せ」、「拳を突き上げろ」、「メタルの名のもとに」・・・などなど、意味はないけどかっこいい(そしてライブで歌いやすい)フレーズを並べるものが多いが、本作はその代表作か。
メタルのミドルテンポの曲に多い、「デンデケデンデケ・・・」のリズムにマーク・リアリの攻撃的なギターソロがからむ。
3.SIGN OF THE CRIMSON STORM
このくらいのミドルテンポの曲だと、ヘッドバンギングがしやすいですね(年寄りでも 笑)。
無条件に首振っちゃうね。
アルバムカバーのようにまるで人類の終焉を思わせるような独特な歌詞、これ、マーク・リアリが作詞したのか??
その事実さえ、RIOTが今までの彼らとは大きく変貌したさまを表しているようだ。
4.FIGHT OF THE WARRIOR
「戦士の飛翔」ですね。
印象的なドラムから始まるファストチューン。
ライブでこのイントロを演ると、それだけでオーディエンスは狂喜乱舞です。
思わずギターリフを口ずさんじゃいますね。
そして終盤のトニー・ムーアのシャウト。
そういえば第2回の日本公演(確か渋谷公会堂)では最後に「イチ・ニィ・サン・シィ」とカウントしていました。トニーの耳の良さはピカイチで、ライブでもカタコトの日本語を駆使して我々を煽ってくれましたっけ。


5.ON WINGS OF EAGLES
そうそう。メタルの歌詞に出てくる鳥の名前で良く使われるのはイーグルかな~。
戦闘機の名前にもありますね。
ワシの翼に乗って飛んじゃうんだぜ(笑)。
真面目な話に戻りましょう。
本作THUNDERSTEELのリリース後、初の日本公演を実現したRIOTですが、すでにニューアルバムの製作をほぼ完了させていて、新曲も披露したのです。しかしいったい誰がTHUNDERSTEELとは一線を画すプログレ風の作風、加えてホーンセクション大フューチャーのアルバムが発表されると予想したでしょう。
本アルバムにはそんな複雑なプログレ的アレンジの片鱗が伺えます。
つまりひたすら一直線なファストチューンではなく、遅い曲もバラードも高い次元でアレンジされているのです。もちろんライブでも平気で(そのように見える)演奏してしまう彼ら。
2018年3月のTHUNDERSTEELアルバム完全再現ライブだって、へっちゃらなわけです。
6.JOHNNY'S BACK
ベースとドラムの3連から始まる曲。
イントロだけ聞くと彼らの最新アルバム「ARMOR OF LIGHT」に収録されている「ANGEL'S THUNDER, DEVIL'S REIGN」にも似ています。
JOHNNYというのは彼らのアルバムに度々登場するアザラシマスコットのことですが(もとは彼らのローディ)、「ジョニーが帰ってくる!」と朗々と歌い上げることによってRIOTの復活劇を語っているのでしょう。
ラストのアレンジもクール。

7.BLOODSTREETS
でました。超泣かせる曲。
103の記憶では本アルバムの中で唯一ミュージックビデオを作製した作品では?
マーク・リアリの泣かせるアコギに乗るのはリコーダーのような笛の音。
いや、リコーダーのような音色のくせに、曲の物悲しさを予感させるとても良いアレンジなっている。
コレを聴くときはギター(とベース)を振りながらヘドバンですな♪
あ~、動画でソロを弾くマークリアリを見ているだけで悲しくなってくる・・・
8.RUN FOR YOUR LIFE
小気味よい(しかし軽くはない)リズムで刻まれるリフにちょっと軽めのヴォーカルが乗ってくる。
全編に流れる曲調は「生き残るために走り続けろ」という歌詞にシンクロし、緊張感がスゴイ。
ちなみにサビ前のリリックで「そんなことないよ~」と歌っているように聞こえるのはワタシの空耳でしょうか。


9.BURIED ALIVE(TELL TALE HEART)
Buried Alive の意味は「生き埋めになる」こと。または(素晴らしい作品などが)世に埋もれること。
これぞまさしくRIOTの言わんとしているバンドの不幸に対する主張なのか?
ところが、この作品自体はライブで演奏されることはほとんどない。
なんたってイントロからおよそ3分までは演奏だけでインストゥルメンタルの曲かと思うほど。
そして教会の鐘のような音が鳴ってから、激しいギターリフと共に歌唱が始まる。
歌詞にもある。
「俺が叫んでも誰にも聞こえない」「俺は呼んでいるんだ!俺がどこに居るべきか分かっているんだろう?」
まさにRIOTそのもの。
ちなみに初めてこの曲を聴いた3月のTHUNDERSTEEL完全再現ライブでは、完コピで歌わせていただきましたよ♪


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そんなわけでRIOTのアルバムを紹介しましたが、メタル界でももちろん他のジャンルでももっと良いアルバムはあるかもしれません。
しかし、発表当時に受けた衝撃はすさまじく、感性が衰えた今では(汗)これ以上の衝撃を受けることはないかもしれません。
それだけ当時の自分に本作がマッチングしたということでしょうね。
自分の趣味を他人に押し付けるのは嫌いですが、興味があれば聞いてみるのもいいかもしれませんね。

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