某国営FMラジオで放送されている『夜のプレイリスト』というプログラム
人生の節目に聞いていた思い出のアルバム、人生に決定的な影響を与えたアルバム、
毎夜1枚ずつのアルバムを紹介し、人生とのさまざまな関係を、一人のパーソナリティーが毎週5日間通してお届けします。
こんなナレーションとともに始まり、その人にとっての大切なアルバムを1枚ずつ紹介していくプログラム。
『あ~、この人音楽に対してすごく早熟なんだな(若いころにこんなシブイ音楽聞いてたのか!)』とか、『このアルバムにはこんな裏話があったのか』とか、聞いたことのあるアルバムは再発見があったり、知らないアルバムでもそれなりに楽しめることが多いです。
あるときふと考えました。
「自分が5枚のイチオシアルバムを選ぶとしたら何かな?」
参りました。
人生の中で大切なアルバム。
ヘビメタだけでも100枚はくだらないのに(笑)。
そこで選択条件をあげてみました。
① 今でも脳内再生される楽曲が収録されているもの
② そのアルバムを聴いてライブに足を運んだもの(可能なものに限る)
③ 大部分の歌詞を今でも覚えていること(それくらいハマったってこと)
他人には全く興味のないことでしょうが、備忘録の意味を込めてブログに記録しておきます。
2枚目の紹介です。
『AIRPLAY/AIRPLAY』
【アーティスト情報】
あ、またAOR系になっちゃった。
名盤中の名盤、AORのお手本、超スーパーユニット 等々・・・いろいろ呼び方はありますがご存じデビッド・フォスターとジェイ・グレイドンによる作品。
確か、トミー・ファンダーバーグとかいう人もボーカルで参加していたかな?
さて、めちゃくちゃ好きなアルバムだったにもかかわらず、なぜコレを聴くようになったのか。それが思い出せない。
当時同じように好きだったTOTOのメンバーがレコーディングに参加していたからなのか、たまたまお店でジャケ買いしたのか・・・(いや、少ない小遣いでLP衝動買い出来るわけもない)
ちなみに似ている名前のさわやか系音楽バンドでAIR SUPPLY というバンドがあったが、似て非なるもの。
というか、アレは爽やかかつエッジをそぎ落としたサウンドで、女性が聴いたらうっとりしちゃうような歌詞(たぶん)の「利益追求型バンド」。
AIRPLAYは結果的に数十年の間に枚数は売れたが、もっとロック寄りのご機嫌サウンド。
あ、もちろん後年デビッド・フォスターは売れに売れまくった名プロデューサーになりましたが、若かりし日のイケイケサウンドです。
【収録曲情報】
1.STRANDED
重厚なアカペラのイントロと、それに続くハスキーなヴォーカルが印象的。
QUEENなどの重厚コーラスも好きだが、もっと晴天的(?)でアメリカっぽいアレンジ。
それにしてもイントロのギターリフといい、ソロといい、ジェイのプレイは一聴すれば彼のモノと分かります。
動画はジェイ・グレイドン率いるバンドの日本公演の様子でしょうか。
エアプレイのライブ映像は基本的にないので(ライブ自体ナシ?)こちらをお楽しみください。
2.Cryin' All Night
あ~、このキーボードのバッキング、80年代だな~。
そしてセカンドバースから歌メロに絡んでくるのはスティーブ・ポーカロのキーボードでしょうか。
こちらはオリジナル音源。
3.It Will Be Alright
物悲しいバラード。
103少年は英語の歌詞をノートに書き写すのが好きで、というか、書き写すことによって歌詞を覚えていました。
特にAIRPLAYの曲は平易な単語と歌いやすいフレーズで特に歌詞ノートを読み返す頻度が高かったと記憶しています。
しかしまぁ、失恋の歌を明るく歌いこなすもんだ(笑)。
4.Nothin’ You Can Do About It
ミドルテンポの曲。
先ほど「AIRPLAYでのライブはない」、と書きましたが、疑似AIRPLAYライブがありました。
恐らく「デビッド・フォスターのコンサートにジェイ・グレイドンを呼んだ」という感じでしょうか。
いずれにしても両者がナマで演奏する映像を見ることが出来るのですから、今は良い時代ですね。
見ればわかりますが、ホーンセクションまで入ったフルオーケストラ。
しかし驚くのはその楽器構成の厚さだけではなく、ほとんどレコードと同じ音を再現しちゃってるトコロ。
ついでにもうひとつの映像。
これはちょっと反則ですが、マンハッタントランスファーバージョン。
いや、AIRPLAYじゃないのにすいません。
普通、名曲のカバーをするときは(特にバンド系は)アレンジも自分たち向けに変えて「らしさ」を出す。ところがマンハッタントランスファーの場合はバックの演奏アレンジはほとんど同じにもかかわらず、ボーカルで彼ららしさを出しているところ。
ちなみにマンハッタン~はトワイライトゾーンでも有名ですね。
当然トワイライトゾーンといえばキングが強くインスパイアされて、クリープショーをロメロ監督と一緒に作りましたね(余談)。
5.Should We Carry On
静かなバラード。
103が常々思っているのは、へたくそな歌手が歌うバラードよりもヘビメタ界のバラードのほうが100倍素晴らしい、というもの。
歌唱力だけでなく、ヘビメタの場合曲が静かに始まり盛り上がりと共に激しいギターソロやド派手なアレンジまでヒートアップして楽しませてくれる。
さて、AIRPLAYの本曲ですが、曲の中盤からある程度の盛り上がりはあるものの、それなりのアレンジで終演。ま、AORですからね。
それでも大好きな曲で、ま、前言撤回はしませんが(笑)それなりに良い曲です。
ライブ映像はありませんでした。
6.Leave Me Alone
このイントロ!
めちゃ好きです!!
そういえばAIRPLAYという名前はメンバー全員が飛行機好きなところからきているらしいです。アルバムジャケットはプロペラの前でほほ笑むデビットとジェイですが、裏ジャケットは実際に飛行機に乗っている(操縦している?)ゴキゲンな二人の表情をとらえています。
7.Sweet Body
やはりピアノバッキングが印象的な曲。
ちゃんとギターバッキングも利いてるんだけど、「ピアノの曲」という印象。それだけデビッド・フォスターのピアノアレンジがうまいんでしょうか。
こちらの曲もありきたりな動画しかありませんが貼っておきます。
8.Bix
漫然と「カジノで遊ぶオトナ」をイメージする曲。
ホーンセクションが効果的に使われているんだけど、やりすぎていない。
音の隙間がちゃんとある。(これ大事)
中盤でボーカルがひそひそ声になるところとか、うまい使い方ですね。
さて、こんなスーパーグループであるAIRPLAY。
古今東西、プロアマ問わずカバーバンドがたくさんあったと思うのですが、ノルウェイのバンドがすごい。
名前がAIRPLAYIN'という。
なんでもAIRPLAYアルバム発売30周年を記念してフルアルバムをステージで演奏したらしい。
バンドのショットを見ると・・・
若干太めのジェイ・グレイドンさんがいらっしゃいますが(笑)、なかなかの腕前です。
こんなパクリリスペクトもされちゃうバンドなんですね~。
9.She Waits for Me
あ~、たぶん103がAIRPLAYに出会ったのはこの曲ですよ。当時エアチェックマニアだったのでFMで録りまくっていた音源の中にこの曲があったんですね。
で、当時のFM雑誌に小さい記事が載っていたような気がします。
で、この曲の歌詞に「She waits for me with the light on」とあるんですが、訳詞を見ると「彼女は電気もつけずに待っている」と書かれてある。
ん?そうなのか?と、いまだに悩んでいます。単なる誤植ならよいのですが・・・
10.After the Love Is Gone
もともとEARTH、WIND & FIRE のためにデビッド・フォスターが作った曲をセルフカバーしたもの。
EARTHのそれはめちゃくちゃ売れたのでそのバージョンのほうが有名なのでしょうか。
103的にはAIRPLAYのそれしか知らないです。
モーリスホワイトの歌もいいけど・・・
あ、ちなみにEARTHバージョンは、After the Love Has Goneですね。
動画は両方貼っておきます。
【AIRPLAYその後】
このアルバム、英語ではAIRPLAYという表示があるだけなのですが、なぜか日本盤のオビには「ロマンティック」というアルバム名がついています。
全く必要がないと思うのは103だけでしょうか。
デビッド・フォスター:その後スーパープロデューサーとして名をはせましたね。確かバカ息子がいたような気がしましたが・・・。あと、松田聖子のアルバムもプロデュースしたんじゃなかったっけ?
ジェイ・グレイドン:今でも活動しているようですね。日本人ミュージシャンともよく仕事をしているらしいです。あ、そういえば「夜のプレイリスト」で初めて角松敏生のインストゥルメンタルアルバムを聴いたのですが、すごく良かったですね。角松敏生とも仕事をしたらしいですよ。
トミー・ファンダーバーク:ちょっと調べてみたら(というか、あまり興味がなかった)2005年にソロ名義でアルバムを出しています。ソフトロックという感じで、今の時代にブレークするのは難しいでしょうが、80年代だったら佳作になりそうなシンプルで良い曲がありました。
あ!件のAIRPLAYIN' と一緒に演奏している動画もありました・・・
というわけで、たった1枚のアルバムで心に残るというのもすごいなと思いエントリーさせていただきました。
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