RIOTVの新作『ARMOR OF LIGHT』リリース。渾身の作品によるバンドの評価は如何に?
RIOT V(日本では単にライオット)の新作『ARMOR OF LIGHT』が日本では4月25日、他の国では27日に発売されました。
既に通して3回ほど聴きましたが、ファーストインプレッション及びバンドの今後の方向性などについて思うところがあり、記録しておきます。
【前評判と宣伝】
今作の発売が4月に決まった時点では既に日本でのライブが差し迫っている状況だった。
つまりクラブチッタの30周年イベントの一環として同じく発売から30年を迎える「THUNDERSTEEL」アルバムの全曲完全再現を行ったのが3月10日、11日に行われたライブだったのである。
このライブはバンドにとって特別な意味を持つ。
アメリカ出身のバンドであるRIOTはお世辞にも「売れた」バンドとは言えない。
むしろ本国では鳴かず飛ばず。ヨーロッパや日本で好まれたバンドである。
初期のアルバムが商業的に成功せず、一時解散というか休止状態だった彼らが起死回生のアルバムを作ったのが1988年。そのアルバム「THUNDERSTEEL」を引っ提げ初来日(1989年)したバンドは日本での熱狂的な歓迎に驚くことになる。(もちろん103も熱烈歓迎した1人♪)
現メンバーのMike Flyntz と Don Van Stavern は当時の強烈な印象を今でも覚えていて、なおかつ名作の誉れの高いTHUNDERSTEELアルバム30周年ということで、今回のような特別な「興行」に至ったと考えるのは容易に想像できる。
そんな日本で(外タレは概ね日本での公演が好きになる。メシ、ホスピタビリティ、そしてファンが楽曲に真摯に向かう姿勢にノックアウトされちゃうのだ)熱狂的なファンへのプレゼントとして新作「ARMOR OF LIGHT」から2曲が披露された。
You tubeでは「Victory」という曲がコンサート前から公開されていたので知っているファンも多かったが、そもそもニューアルバム発表に伴うコンサートツアーでもないのに演奏しちゃって良いの??と一瞬疑問に思ったりもしたが・・・
観客のウケもよく新作への期待は膨らむばかり。
それにしても、レーベルをNUCLEAR BLAST に移籍しての新作、かなり宣伝に金をかけている(笑)。
これはフェイスブックでもDon Van Stavern 自身が発言しているのをみてもわかるが、
① RIOTオリジナルのゆるキャラ、Johnny が複数(!)、それも各メンバーに扮してアルバムカバーを飾っている(アートワークにも凝っている)。
② 「Victory」をはじめ新作からのプロモーションビデオを既に(2018年4月末現在)4曲も作成し公開している。
③ インタビュー形式メインの新作の予告プロモーションビデオを3部作成・公開している。
等々の力の入れよう。
過去にはアルバムを発表してもロクなプロモーションをしてくれなかったことがあるバンドだけに現在の状況は完全に追い風となっているのではないだろうか。
【楽曲について】
はじめにお断り。
先日のエントリーにて『曲がマンネリ?』的な書き方をしたが、90%訂正。
残りの10%は期待を込めて残しておく。詳細は各曲のインプレッションを参考にしていただきたい。
1.VICTORY (Van stavern)
2月下旬にYoutubeにてアルバムから初めて公開されたチューン。
如何にもドン作の『ゴリ押しパワーメタル』。
イントロの重厚なリフから始まり、バース前のコーラスではヘビメタ特有の男くさい雄叫びが登場。
最近数作に見られるRIOT節炸裂の楽曲で、ここ5~6年のアルバムからファンになった人には「美味しい」曲。
2.END OF THE WORLD (Flyntz / Hall)
「いきなりアカペラから入るから」という理由だけではないが、トッド(マイケルホール)が作曲に関わっているからかRIOT節と微妙に異なるイメージ。
1st~2ndバースに移る際のギターリフなどはしっかりRIOTっぽいが、曲全体にVICTORYとは違うさわやかさが漂う。
3.MESSIAH (Don Stavern / Hall)
3月10日のライブでも演奏した曲。
イントロはまるで「第2のTHUNDERSTEEL」のようだ。
歌詞自体には聖書の影響はそれほどないようだが(短い歌詞だし)、PVは教会のステンドグラスやクロス、茨の冠など救世主にふさわしいイメージなのだが・・・
いかんせん、アルバム宣伝映像という性格が強く、メッセージ性が強いのか否か中途半端な印象を受けた。
ただ、サビの部分はライブでは盛り上がるし、惜しむらくは事前にこの曲を知っていればライブでシャウト可能だったのにな。
4.ANGEL'S THUNDER, DEVIL'S REIGN (Van Stavern)
今のところアルバムからの最新映像化曲。
3連のベースリフ(ピック弾きによるストリングノイズが気持ちいい)から始まるところは「Johnny's Back」を彷彿とさせる。
車またはバイクとロックの相性の良さは昔から頻繁に語られるが、この曲もしかり。
意味深な歌詞というわけではないがロックの爽快さが心地よい。
そしてサビのメロディ。
とにかく音楽の良さはメロディの良さと思っている103なので、このサビは最高ですね。
5.BURN THE DAYLIGHT (Flyntz / Hall)
ん?先ほどの「End of the World」といい、この曲といいトッド・マイケル・ホールが共作している曲は純粋にスタバーンが書くものとは一線を画している。
つまり曲の傾向が似てマンネリ感に陥るのを防いでいる。
以前感じた「RIOTの最近のアルバムがマンネリ化するのでは?」という危惧は不要、というわけだ。
どうやら新作のヴォーカルメロディの8割はトッドが書いているようで、ライブでのパフォーマンス、存在感、コンポージング、どれをとっても彼のバンドに対する貢献度は計り知れないのではないか。
同じことはトニー・ムーアが加入したころのライブを見ても思ったが、新しい風が吹くとバンドの展開も変わってきそうでこれからが楽しみだ。
6.HEART OF A LION (Van Stavern / Hall)
はっきり言ってしまおう。
これは、「Flight of the warrior」のパクリではないのか?(笑)
実はDonのインタビューにその秘密が隠れている。
彼によれば「UNLEASH THE FIRE アルバムは新生RIOTの記念碑的なアルバムだった。それに対して新作はTHUNDERSTEELアルバムに回帰することを目指した」と。
つまりパクリではなくオマージュなのだ!(爆)
ま、どんなモノでもそうだが古いものに新しいアイデアを加えて芸術は進歩してくものである。
オマージュでも歌詞は異なるし、なにより30年後の同じバンドが同じようなアグレッシブな演奏が出来るのが素晴らしい(ドラマーは若くなったけどね)。
ちなみに「Heart of a Lion」とは獅子心王と呼ばれたリチャード1世のことなんですね。
7.ARMOR OF LIGHT (Van Stavern / Hall)
表題曲。
どうやらアルバム名を決めたのもトッド・マイケル・ホールらしい。
そしてこの曲。
ヘビーメタルの古今東西名作に実は多いのが「クサいメロディーライン」。
しかしこれが日本人の心の琴線を震わせるのだ。
イントロで奏されるクサい旋律は、しかし、安心したまえ。ボーカルメロディラインには取り入れていないから。
8.SET THE WORLD ALIGHT (Flyntz / Hall)
マイクとニックによるツインギターリフで始まるミドルテンポな曲。
RIOTがIMMORTAL SOULアルバムで復活(いや、単にトニーがボーカルに戻っただけだが)する前の「SONS OF SCIETY」や「Through the Storm」の2作はライブで演奏する曲が少ない。決して悪い作品ではないが自分もあまり聞く機会が多いとは言えない。
なぜか。
おそらく落ち着きすぎて退屈な曲だから。
で、実はそれと同じ匂いがこの作品にも嗅ぎ取れる。
ところが決定的に違うのが、1曲の中に色んなカラーが現れては消えるバリエーションの豊かさ。
これにより曲の退屈感はなくなり、佳作に仕上がっていると思うがどうだろうか?
9.SAN ANTONIO (Van Stavern / Reale / Flyntz / Gilchriest)
なんと、IMMORTAL SOULアルバムに収録されなかったアイデアを練り直したもの。
従ってマーク・リアリの名がクレジットされている。
イントロのリフをマークが書いたとのことだが、そう言われると感傷的になる。
確かにマークの手によるリフのように聞こえる。
これが彼の手癖フレーズか!?
そして当時とは異なる歌詞を新たに作り、SAN ANTONIO にしたということだが、昔からバンドメンバーにゆかりの深い場所だけにメロディに加えて歌詞でも郷愁を誘う曲となっている。
San antonio I may be gone, but I'll never fade away .....
10.CAUGHT IN THE WITCHES EYE (Van Stavern / Hall)
グリッサンドなギターリフで始まるミドルテンポな曲。
ん?この曲、途中でブラスが入ってる??それともシンセかな?
The Privillage of Power アルバムが発売されたときは大胆なホーンセクションが取り入れられていて賛否両論巻き起こしたが、この曲のアレンジはかなり控えめだな(笑)。
11.READY TO SHINE (Flyntz / Hall)
わお!この曲のバース導入前のギターリフ、大好物だ!
明るく悲しい心にしみわたる演歌的フレイバー満載の佳作です(?)。
そして実はこの曲の歌詞で表現されているのはRIOTの波乱万丈人生(バンド生?)なのではないかと思ってしまいます。
ようやく時は満ちた。自身のパワーを信じてここまできた。今こそ Ready to SHINE !だと。
これは隠れた名作になるかも。
12.RAINING FIRE (Van Stavern)
そして再びゴリゴリのメタル風作品が襲い掛かる。
とても50過ぎたおぢさんが演奏する曲とは思えないほどアグレッシブで、若いメタルファンが聞いても楽しめる。
やっぱりドンが作る曲はRIOTのハード部担当という感じ。
13.UNBELIEF (Flyntz / Hall)
ディストーションベースでのイントロを聴いてメタリカを思い出したが、すぐにRIOT節へ。
アレンジも良い。
クレジットではボーナストラックとなっているが、アルバム全編のバリエーションを考えればそれほど異色ではないと思う。
いや、むしろIMMORTAL SOULっぽいではないか。
14.THUNDERSTEEL (2018 VERSION)
そしてホントのボーナストラック。
メタル界の名作との誉れ高いTHUNDESTEELの2018年バージョン。
ライブでは何度も聴いているが改めて録音した音源を聴くと、トッド・マイケル・ホールの声がどれほどバンドにフィットしているのかわかる。
若干のアレンジの変化はあるにせよ(ハーフブリッジはちょっとしたサプライズ)、ツインリードソロギターはオリジナルのままだし「今のバンドの曲」として十分通じるクオリティであり、30年前に本作を作ったマイスター達に改めて敬意を表したい。
SHINE ON !
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投稿: ヴィトン スーパーコピー 高品質 腕時計 | 2021年7月 9日 (金) 06時49分