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2016年11月15日 (火)

ミスター・メルセデス 読了

以前は電車通勤だったため朝晩の電車の中で読書することが圧倒的に多かった自分ですが、現在は自転車通勤のため通勤中の読書時間はゼロ。
そんなわけで読みかけで読了していない作品がいくつかあったりするのですが、今回の新刊は楽しく読むことができました。

そう。

ミスター・メルセデス です。

P_20161115_143816

なんと、ミステリー。
っつうか、「犯罪小説」。
オビにもあるように『キング初の真っ向勝負のミステリー大作』です。

ま、キングファンとしてはミステリーでも恋愛小説でもホラーでもSFでもなんでもイイんです。
だって、読んでみたらちゃんと「キング節」なんだから。

自分のような古い読者からすると、スーパーナチュラル的な要素をついつい求めがち。自分が好きだからそうなるわけですが、ミステリー作品である本書にもその片鱗が垣間見えています。

本作の訳者あとがきにもあるように、ファインダーズ・キーパーズというシリーズ3部作の第1作という位置づけに本書はあるようです。
最後まで読めばわかるのですが、3部作の登場人物になるのが以下の3人
ホッジズ(元)刑事:警察退職した元刑事。ミスター・メルセデスの冒頭では退職後に生きる意欲を無くしていた。
ジェロニー:ホッジズの近所に住むアタマキレキレ高校生
ホリー:本作で凶器となったメルセデスの持ち主であるオリヴィアのめい

実は本書に記載されている「主な登場人物」のなかにはホリーの名前は下巻にしかないんですね。
それだけストーリーにかかわってくるのは後半の佳境に入ってからなのだが、実は彼女の存在に「キング節」を感じたという次第。

【ドリームキャッチャーを髣髴とさせる設定】
キング作品で「善と悪」の戦いが語られる場合、最終的にその雌雄を決するのは屈強な戦士でも頭脳プレイで相手を打ち負かすインテリでもありません。
子供や知的障害をもつ登場人物であることが多いような気がします。

つまり、知識や経験則に頼っている一般人では解決するどころか事象を理解することすら難しいようなことを、こういった人々が「不思議なチカラ」で解決するということです。

Dreamcatch

で、ドリームキャッチャーの愛すべき登場人物、ダディッツ。
彼も一般社会から見れば少しオツムの弱い少年(実際には成人してから活躍するけど、個人的に少年のころのダディッツが好き)なんだけど、エイリアンの存在を認識していて、数十年前から侵略を予見していたという設定なんですね。

実はミスター・メルセデスで後から重要な役割で登場するホリーも似ている。
母親との関係(たぶん過保護と放置が主な原因)により障害を周囲が理解してくれない(本人には自覚あり)まま生活しているが、彼女のひらめき(まさにシャイニング)と特定に分野にとても長けているという能力を発揮するのです。

例えば、本作での彼女のセリフ
『警察では犯人は捕まえられない! 私たちなら見つけられる。見つけられるってわかってるの
太字にした部分に何か不思議な力が働いているように感じます。

キーマンの一人である彼女(キーウーマン?)の登場から、実はミステリー小説ではなくキング小説だ!と思ったのは自分だけではないはずです。

もし本作が映画化されるようであれば、ホリーの不思議なチカラがうまく表現されているといいですね。
キューブリックのシャイニングやグリーンマイルのようにごまかされないことを祈ります。

【本作の感想は?】
で、キング作品ですので相変わらず激しいスラングやグロな表現はありますが、最近読書離れしていた自分がスムーズに読んだくらいですから、とにかく引き込むストーリーです。
人間臭いけど好感が持てる主人公、登場人物に任せずこの手で仕留めてやりたいと思うほど憎らしい敵役、他の良くも悪くも「引っかかる脇役」たち、それらが織りなすスーパーナチュラルミステリーです! (と言い切ってしまおう 笑)

いちおうオフィシャルな紹介文も貼っておきましょう。

ホラーの帝王、スティーヴン・キングがはじめて混じりっ気なしのミステリーを書いた――それが『ミスター・メルセデス』です。
かつて暴走車で多数の人々を無差別に死傷させて逃走した殺人鬼。いまそいつからの挑発の手紙が退職刑事ホッジズのもとに届いた。退職以来、生きる目的を見失っていたホッジズは、新たな犯行を阻止すべく猟犬魂を甦らせて立ち上がる……初のミステリーで、アメリカ探偵作家クラブがアメリカ最高のミステリーに与えるエドガー賞最優秀長編賞をもぎとってみせた巨匠の会心作です。(SN)

恐らく文芸春秋の永嶋氏によるものですね。


余談ですが装丁がイイです。

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コレがオビのない状態。カバー付きね。
で、カバーを外すとこのモンスターカーが不気味に佇んでいるわけです。

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