今更ながら「UNLEASH THE FIRE」の感想など。
そもそもこのアルバムは2014年の8月に発売されています。オイオイ、ホント今更だな~と自分でも思いますが
発売後、時間が経っているので、海外のメディアなどの評価はかなり好意的で、ボクが今頃「このアルバム最高です!」と言ったところで、全然説得力がないのですがかなりイイ線いっています(笑)。
2011年リリースのImmortal soul、これも名作なのですが、なにせバンドはその後メインでありバンド始動時からのオリジナルメンバーであるMark Reale を失うという大きな転換期を迎えます。それが2012年の1月のことですが、残されたメンバーはとにかくバンドを続けるか否かという究極の選択を迫られることになります。
その辺の詳しい経緯はBURRN!誌11月号に詳しいのでそちらを参照ください。
ま、103なりに各曲についてちょいと解説など。
1.RIDE HARD LIVE FREE
いきなりイントロからツインギターのリフでスタート。最近のIRON MAIDENなどはトリプルギターになっているようですが(若干やりすぎ感あります)、RIOTはとにかくツインギターの印象が強いです。103が初めて見た彼らのライブは’89年のものですが、当時バンドメンバーとしてはMark Reale 1人しかギタリストが居ませんでしたが、ライブ要員ということでMike Flintz が確か参加していましたよね。今思えば当時からRIOTの屋台骨を支えていたのですね。
さて、今回のニューアルバムではバンドのギターソロだけを収録した動画(一部の曲ですが)がアップされているのでそちらも載せておきましょう。
こういうさ~、0'19"辺りからの「バリバリのギターソロ」というよりも「メロディカルなリフ」をフューチャーしたフレーズがとにかく彼らの持ち味ですね。Mikeと師弟関係にあるNick Lee との息もぴったりですね。ホントはライブで見ないと分かりませんが。
2.METAL WARRIOR
3連リズムに乗る曲で、まさにアルバム「THUNDERSTEEL」中の名曲「Johnny's Back」の続編です。
メタルの歌詞というのは時として大仰で和訳するとこっぱずかしくなるような表現が多いのですが、これが英語だとかっこいいんだな。英語のひとつの特徴ですね。楽曲に合う言語というのはやはりあるようで。日本の民謡をフランス語で歌ったら気持ち悪そうです(笑)。
こちらの曲もソロ部分の動画が配信されています。
同じように0'19"ころからのNick Lee の流れるようなソロ、美しいです。
3.FALL FROM THE SKY
ヴォーカルラインは覚えやすいフレーズですが、イントロのリフは激しいですね。とても50過ぎのおっさんたちが演奏しているとは思えません(笑)。
そういえば10月のラウドパークにRIOTも来日したのですが、どうしても都合がつかずに見に行くことが出来ませんでした。’89年の初来日公演以来、必ず1度はコンサート会場へ足を運んでいたのですが・・・
で、このときのライブでも女性コーラスが活躍したそうですが、今回の新ボーカリスト、Todd Michael Hall はTony Mooreにも勝るとも劣らないハイトーンヴォイスのようです。比較的音域が低いMike Dimeo 時代の曲も、Tony 時代のハイトーン楽曲もTodd は歌い分けていたようですが、さすがにコーラスは女声の方がいいのでしょうか・・・
4.BRING THE HAMMER DOWN
こちらも早いリフにメロディアスなヴォーカルラインというRIOT王道曲。
RIOTのドラムはBobby Jarzombek がベストだと思っていますが、残念ながら彼は今回のアルバムには参加していません。彼は既にセバスチャンバックとの仕事を長くやっているためスケジュールの都合がつかなかったのでしょうね。レコーディングに参加したドラマー、Frank Gilchriest がキライなわけではないのですが(現にニューアルバムではいい仕事しています)、願わくばBobby のドラムで来日公演を見てみたいものです。
5.UNLEASH THE FIRE
アルバムタイトル曲。
少し重苦しいような曲調。
それなりにギターソロは爽やか感満載のフシギな曲なのです。
本アルバムの中での「デキ」としてはベストではない(主観ですよ、主観)が、30年以上におよぶバンドの歴史では「不運」としか言えない様な出来事がこれでもかというほど何度も起きる。そのたびに「良い楽曲を作ること」「良いライブを提供すること」により乗り越えてきたRIOT。まさに彼らの心の火が消えなかったために今まで続けることが出来たバンドであり、そんな彼らにぴったりの曲名。
6.LAND OF THE RISING THE SUN
え~、最近知ったのですが、この曲は’89年のRIOT初来日のときの思い出を歌った曲とのこと。
彼らのファーストアルバムには「TOKYO ROSE」が収録されていて、なおかつセカンドアルバムはずばり「NARITA」。おまけにタイトルトラックのこのインスト曲は昔からライブの定番。
そんなバンドが始めて日本の地に降りた’89年のライブはやはり印象に残ったのであろう。かくゆう103もこのときのライブが今のところベスト。
そんな本作品。
曲調はまるで’80年代の歌謡ロックみたいなノリ。
つまり、メタル嫌いな人にもなじみ易い曲。
で、適度に湿り気があるところも日本人好みでしょうか。
で、歌詞もコテコテ。「マークとマサが先陣を切る」とあります。マークはもちろんMark Reale だし、マサは伊藤正則氏ですね。
7.KILL TO SURVIVE
イントロの雷鳴からオーソドックスなギターリフで始まる楽曲。
しかし、サビ部分のメロディー。これも昭和歌謡じゃないけど、103くらいの年代になじみ易い感じです(笑)。
8.RETURN OF THE OUTLAW
RIOTで「OUTLAW」といえば往年の名作(今でもライブでの演奏頻度高し)「OUTLAW」を思い浮かべるが、特徴的なギターリフに続いてサビのメロディーはやはりどこか共通した香りが漂う。それでも今風にアレンジされているため佳作としてアルバムに溶け込んでいる。
もちろんツインギターソロ(ちょっと短いけど)も健在。
以下は’93のアルバム「NIGHTBREAKER」に収録されていたバージョンなのでアレンジが新しいもの。
オリジナルは’81の「FIRE DOWN UNDER」収録の曲だから、テンポが遅くソロもそれなりなんだけど、好きなんだよね~。昔のアメリカンロックという感じで(歌詞が)。
9.IMMORTAL
前作「IMMORTAL SOUL」に通じる曲名。
その昔、RIOTが本国よりもむしろヨーロッパや日本で人気を博した「湿り気のあるメロディー」はこのような曲で健在で、MARK REALEだけが貢献していたわけではなく「RIOT魂」として彼亡き後も引き継がれていることがよく分かる曲。
10.TAKE ME BACK
こちらもオーソドックスなリフの耳に心地よい曲。
セカンドバースで跳ねるようなリフに変えたり、サビの良質なメロディーなどRIOTらしさも全開。ただ、最近の早くてアグレッシブな曲展開に馴れている新しいファンには物足りないかもしれないけど。
あ、2分37秒くらいから始まるギターソロはイイですよ。
特にライトハンドやものすごいピッキングをしているわけではないし音数も少ないけど、「聞かせる」ソロだな。
11.FIGHT FIGHT FIGHT
イントロのギターから一転、早い曲調に。
歌詞もアグレッシブでRIOTの過去やMARKを亡くしたこと、これからのバンドの未来などを思って作ったのだろうか。
12.UNTIL WE MEET AGAIN
MIKE FRINTZがMARK REALE と一緒に書いた曲。とすると、IMMORTAL SOUL の時代に作ったもの。RIOTのバラードは極端に物悲しいというよりも、激しさと寂しさが同居するというパターンが多いけど、本作はストレートなバラードですね。最後に聞けるのは生前のMARK の声ですね。
13.THUNDERSTEEL
ボーナストラック。言わずと知れたRIOTの代表曲。
素晴らしいのはやはりTODD がこの曲をほとんどオリジナルと同じように歌いこなしていること。
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