松戸シティフィル 第33回定期演奏会に行ってきました。
9月18日。ゲージツの秋ですから。クラシックです。恒例の無料(または低価格)で音楽を楽しむイベントです。
いつも自転車でお世話になっているアノ方からまたまたご紹介いただきました。すでに恒例になりつつある森のホール21での松戸シティフィルの定期演奏会。
今回の演目はワーグナーの歌劇「リエンツィ」序曲とマーラーの「交響曲第9番」です。
クラシックビギナーのワタクシには両方ともはじめて聞く曲です。
マーラーは有名ですがあまり曲を聴いたことがありませんね。比較的新しい時代の人ですから、いわゆるベートーベンやモーツァルトの時代とは違い、現代音楽に近い構成というか、複雑な曲を作るというイメージがあり、あまり聞く機会が多くありませんでした。
ま。
そうは言っても毎度感じることですが生の演奏で聞く迫力はものすごいので、今回も楽しみにしておりました。
まず1曲目。ワーグナーの「リエンツィ」序曲。
間違いなくはじめて聞いた曲。
しょっぱな、ラッパがミスノート。というか、トランペットからの(だけの)導入なのですが、あの重圧の中、緊張するだろうな。
で。
オーケストラ全体が変な空気に包まれないかな~、と心配になったけど、問題なし。
この曲は歌劇リエンツィの序曲というだけあり、短い作品だけど、クラシック特有の静かで暗い雰囲気から始まり、朗々と歌い上げ、ほとんど全楽器のユニゾンをはさみながら(これって結構ゾクゾクもの)大音量でフィニッシュ。
ワーグナーの曲だけあり、迫力作品を期待したけど、期待以上に良い曲と良い演奏でした。
最初のミスノートなんて補って余りある、久々に音楽のナマの迫力に圧倒された演奏だった。
静かで厳粛。最後の圧巻の終わり方は大迫力で重厚。
そうそう、まさにクラシックの演奏会にはこういう雰囲気がぴったりです。
ちなみに、以下はプロの音源によるもの。
20分の休憩をはさみ、今日の定期演奏会メインのマーラーに続きます。
先ほども書きましたが、103にとってマーラー自体あまりなじみのある作曲家ではありません。構成は以下のとおりですが、正直、カミさんには前半眠くなってしまった曲だったようです。たしかに、派手な演奏というよりは1つ1つの音を「聞かせる」ほど静かな中で演奏が進んでいく曲ですから。
交響曲第9番 ニ長調
G.マーラー
第1楽章 アンダンテ・コモド (快適に歩くように)
第2楽章 ゆっくりとしたレントラーのテンポで
第3楽章 ロンド、ブルレスケ、非常に早く、とても反抗的に
第4楽章 アダージョ 非常にゆっくり、ためらいがちに
聞き終えてものすごく「静」と「動」のメリハリがある曲だなと。
もちろん、クラシックはもともとダイナミックレンジが広いのですから、当然といえば当然なんですが。
今回、前から3列目、ほぼ中間に座ったので第4楽章のラスト、弦楽器で奏でられる非常に静かな(たぶんppppとか、楽譜にはかかれてあるんでしょうか。作曲者の指示では「死に絶えるように」とあるそうですが)音が、ものすごく近くでリアルに響きます。たぶん会場後ろのほうの人には良く聞こえないでしょうね。
正直、前半は聞き覚えのある主題が出てくるわけでもなく、若干退屈(加えて静かな曲ですからね~)さがありましたが、演奏が進むにつれて演奏者がこの曲と「戦っているように」見えてきました。
いや、別にカラダを揺らして髪の毛を振りかざしているわけではありませんよ。
とにかくこの曲を演奏する気概というか、気迫というか、「演奏しきってやる!」という迫力を感じました。最後はものすごく静かに終わる曲なのに、ですよ。
う~ん、マーラー、侮れません。やはり名声を得ているということはそれなりにスゴイ作曲者なんですね、ということに今更ながら気づきました。ただし、ちょっと複雑で理解するのが大変かもしれませんが。
そうそう、いつも思うのですが、松戸シティフィルの演奏会でいただくプログラム。これに感心してしまいます。
見ると持ち回りで団員の方が書いているようですが、作曲者の紹介や曲が作曲された時代の背景、楽章ごとの聞きどころなど詳しく書かれてあるんですよ。今回のプログラムでもマーラーその人の紹介にページを割いていただき、マーラー初心者の103にも楽しむことができました。ありがとうございます。
次回は松戸市民演奏会ということで、12月11日に開催されるようです。演目は、
オルフ 世俗カンタータ「カルミナ・ブラーナ」
J.シュトラウス 皇帝円舞曲
J.シュトラウス 喜歌劇「こうもり」序曲
です。
カルミナ・ブラーナは最近、何かのCMで使われましたよね?もちろんロック好きの人にはオジーオズボーンのコンサートオープニングで必ず流れる曲として有名ですよね。
こちらも楽しみです。
秋は演奏会も多いので、来週も松戸青少年交響楽団の定期演奏会に行こうと思います。こちらは大好きなビゼーと松戸シティフィルでも演奏したペールギュントです。入場無料ですから時間のある人はどうぞ。
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コメント
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どうもです〜!
また、いつでもどうぞ~!
このレビュー、すばらしすぎです!
音楽評論家の道が開けますね(笑)
投稿: NOB | 2011年9月20日 (火) 20時13分
NOBさん、コメントありがとうございます。
音楽評論家に・・・なれたらいいですね~。でも、その前に睡魔と戦うカミさんを起こさなきゃ!(爆)
いつもいつも楽しい演奏、本当にありがとうございます。
良くヨーロッパは街中に音楽があふれているといいますが、日本だって探せば格安あるいは無料で音楽を楽しむことがでいる環境はそれなりにあるんだな~と最近は感じています。
投稿: 103 | 2011年9月21日 (水) 12時25分