北海道自転車計画 第2弾:富良野編
今回、会社の旅行で北海道に行くことが決まった際、真っ先に調べたのが旅程3日目の1日フリータイムがある富良野のロケーションである。
南北に細長いこの町は東西に山脈を有している。従って町の中は若干のアップダウンがある程度である。町から離れて東西いずれかに走ればすぐに登り坂となる。
広大な北海道にあって、富良野の町は小さい。かといって積極的にヒルクライムするほど坂道は好きじゃないし、どういうコース設定にしようか悩んでいた。
そこに『北海道アースライド』という情報発見。もちろん自転車イベントなので、それなりに考えられたコースのはずだから走りやすいだろう。
よ~し、このルートをパクっちゃおう!(笑)
このルートを元に温泉目指したのが当日走った道。結果的に短すぎず長過ぎず、1日富良野周辺を堪能出来た。写真と共にこの日のサイクリングを思い返してみよう。
ルートはルートラボ『富良野ふらふら~』を参照ください。
まず、宿泊先である新富良野プリンスホテルを出るとのっけから急な下り坂。 朝6時過ぎに走り始めたが、空は曇っていて肌寒い。肌着にチームジャージ、さらに長袖のシャツを着て丁度いいくらい。写真はホテルの前で組み立てたROCK!サドルにつけてるのがサイクリングタグですね。
【鳥沼公園】
まずは空知川を越え市街地を抜けて、ホテルとは反対側に位置する山裾を目指す。鳥沼公園というところでアサメシ。 ホテルの朝食は6時半からだから、まだ食べていなかったのでした。
前日の夕方時間調整のために寄った『富良野チーズ工房』で仕入れたチェダーチーズとホテルの売店にあった『北海道のジャガイモで作ったポテチ』
動物性たんぱく質と芋の炭水化物を取れば、ま、なんとかなるだろうと思ったが、甘かった。久しぶりのハンガーノック未遂に陥る(苦笑)
その名の通り色々な鳥が居るらしいのですが、アサメシに夢中で(朝早すぎたこともあり??)鳥には気づきませんでした。でも、ひっそりとしていて良いところでした~。
鳥沼公園を出ると緩やかな登り坂が始まる。とはいえ、ところどころ下り坂も交えながら少しずつ標高を獲得していく。
皆さんは北海道と聞いてどんな植物を思い浮かべるでしょうか?
白樺、ハマナス、すずらんなどかな?
自転車で走っていて一番目につくのは、巨大な葉を持つフキ。大きいものだと直径1メートル近いのもあるんじゃないかな?
そしてそのフキと同じくらいたくさん見たのが『熊笹』。 上り坂をゆっくり走っていると、ふと不安になる。『まさか、熊笹があるからって、ホントに熊は出ないよね~』など考えながら走るが、木々の間から「ガサガサッ!」と聞こえるとビクッとなるのが小心者の証ですね。
【五郎の石の家】
到着したのは、「北の国から」というドラマに出てきた(ロケで実際に使用した)家。
「五郎の石の家」というちょっとした観光地になっているが、オープンは9時から。103が着いたのは20分くらい前。すると、管理しているおじさんが出てきて『お、自転車で来たのか?どっからだ?』 「新富良野プリンスホテルです♪」『そんなとこから来たのか!?これから、オープン準備すっからよ!一緒に来るか?』「でも、入場料かかるんでしょ?」『んなもん、気にすんな!』ということで、オープン準備を手伝うということで、そのまま見学させていただきましたぁ~ (あ。当局の人にはナイショってことで)
で。
まず、最初のおじさんのシゴトは「設備の電源ON!」
え?なんの電源だって?え~、ラジカセ(死語??)へ電気を送るブレーカーのようです・・・
え?なんでラジカセ(死語)を動かすのかって?え~、鈴の音を予め録音しておいたものを定期的に流すそうです・・・
え?なんで鈴の音?・・・え~、熊よけのための対策だそうです。
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て。
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やっぱり、熊、出るんだ~~~~~
熊笹があるだけで、まさかそんな頻繁に出ないだろうと思っていたけど、甘かった。地元の人はそれなりに対策を取っているってコトですね。
気を取り直して見学させていただきました。周りはしーんとしていて微風になびく草の音だけ。そこにたたずむ「石の家」。おじさんは『ここを純が歩いてきて、アノ時の演技がどーのこーの・・・』
でもね、おじさん。「北の国から」、実はほとんど見ていませんでした(自爆)!
でも、実際に手作りの家にはいつも歴史ポタなんかで見る古い史跡に通じる(大げさ?)雰囲気もあり、いわゆる「古臭いニオイ」もあり、なかなか楽しめました。「冬の撮影なんか大変だったんだろうな~」とか。
ちなみに、ここの管理人のおじさんは学生時代に自転車で横浜から富良野まで自走したそうです(驚)。だから自転車乗りには優しかったんですね。
だんだん暖かくなってきたので、次の目的地を目指します。ってか、走るのが目的だったりしますが(苦笑)。
【ベベルイの湧水】
実は、このあと「ジャムおばさんの店」でお土産を買いましたが、いかにも観光地化された店だったので(石の家も負けてないけど)、写真、撮りませんでした。
山の中の道をしばらく走り(熊のコトは出来るだけ考えないようにしながら。ま、上り坂じゃないからそこそこスピードも出てたんで、そんなに怖くなかったけどね)、一旦富良野の町の近くまで下ります。
と。その途中で「湧水」の文字発見!!ボトルの水も少なくなっていたので(自販機なんかないしね)思わず急ブレーキ!見ると看板には、『縄文湧水cafe & gest house』と書かれています。
自転車を止めて湧水の湧き出ているところに向かうと、ここの奥さんでしょうか?女性が出てきました。「お水下さ~い!」快くOKしてくださいました。 なんと、この周辺から8000年前の遺跡が見つかったそうで。「ベベルイ」という言葉の語源も「なにかが(下から)盛り上がる、湧いてくる」というような意味のようです。
で、この奥さんと話していると、ビックリ!もともと東京出身の方のようです。それもカミさんと同じ江戸川区出身なんだかすっかり親近感がわいて長話をしてしまいました。この日はちょうど定休日だったそうで、もし営業していればお茶を飲んでマッタリしすぎていたかもしれません(汗)。
まだ、1歳足らずのお子さんがいるそうなので、次に向かう予定の十勝岳温泉へ向かう道を聞いて失礼しました。
あ、そうそう。後で気づいたんですが、看板のスグ下に「足立」ナンバーのバイクが止まってましたっけ。
【十勝岳温泉方面へ】
一旦ふもとまで降りて、再び十勝岳温泉方面へ向かって登りはじめます。
最初のうちはたいした勾配ではなかったので楽勝だったのですが、そのうち斜度は10%の標識が出てくるように。ここでは2種類の恐怖(?)と戦わなければなりませんでした。
ひとつは熊の恐怖(笑 でも 怖)。
朝と同じように道端にはデカイふきと熊笹(ひきつり笑)。おまけに斜度がきつくなるに従って速度も落ちてきます。クルマも10分に1台くらいしか通りません。「ここで熊が出てきたら、すぐ引き返さなくっちゃ。でも、ここまで登ったのに降りたら一瞬でふもとに着いちゃうだろうな~くやしいな~」なんて、アホなことを考えながらペダルを回します。
そのうち、ハンガーノック気味になってきたので朝の残りのチーズを食べますが、自転車を止めてデイパックからチーズを取り出すときも、全身耳にして「熊、来るな~!!」と思いながら、ビクビクしながらの補給でした。ホラ、顔、ひきつってるでしょ
そしてもうひとつの恐怖(?)はハエです。
いえ、別にハチのように刺されるわけでも、アブのように咬まれるわけでもないんですけどね。
ただ。
数がメチャクチャ多い(笑)。
斜度がキツクなって速度が落ちてくるに従って、だんだん体の周りに群がるハエの数が増えてくるのがわかります。カオ、ウデ、アシ、体中にむらがり、時にはハナの穴に入り込んでくるヤツも・・・(つд⊂)エーン
自転車を止めるとここぞとばかりにカラダに止まってくるし・・・ あ~、この写真は失敗ですよ。ホントはこの3倍以上のハエがアシに止まってましたから
食事直後の人、ごめんね。リバースしないでね♪
そんな修羅場(笑)を潜り抜けて、ようやく到着したのが『バーデン かみふらの』 たしかバーデンってドイツ語で温泉のことだよね。一見新しそうな建物で、宿泊施設もありこぎれいな感じで「失敗かな?」と思いましたが、全然OKでした。
実は103は温泉と言うのは「しなびたとこ」が好き。最近流行のなんとかセンターみたいのはイマイチ。若干まずいかな?と思ったけど、お風呂に入ると、これがサイコー!!写真は写してきませんでしたが茶色くて『鉄分思いっきり入ってますがな~!』的な泉質は、疲れたカラダに染み込むようです。
おまけに露天風呂つきの貸切状態(超嬉)
すっかり山登りで疲れたカラダを癒すことが出来ました。入浴料も¥500と安かったし、最高でしたね。
【あとはメシ~~~~!】
さて、山の中。一応バーデンかみふらのでも食事を取ることは出来そうでしたが、「たぶん高いだろな」という意識が働き、とりあえずふもとまで下ることにしました。
え~、この日は生まれてから最も早い速度で自転車を走らせました。サイコンの記録によると、68.8km/h.ベベルイからの下りか、十勝岳温泉からの下りかは分かりませんが、あまりの怖さに写真を撮ったのはこれだけ。 それでも怖かったよ~
十勝岳(?)をバックに写真を撮ろうと思い、携帯をヘルメットの穴に差込み、セルフタイマーで撮ったのがコレ↓ 電線がジャマだな。
いくら猛スピードで坂を下ったとはいえ、それなりに時間がかかりもうハンガーノック寸前。バーデンふらので飲んだファンタの糖分でなんとか生きていられる程度(ウソ)。
で、思わず入ったのが『後藤純男美術館』に併設されているレストラン《ふらのグリル》。高いんだろうな~と思いながら入りましたが、背に腹はかえられません。でも、かなりハイグレードな料理をリーズナブルな金額で頂くことが出来ました。あ~生き返った~。
景色も空気も料理も堪能し、最終ゴール地点はヤマト運輸富良野支店。ここで、サイクリングタグをつけて再びROCKを送り返す手続きをして、富良野のサイクリングは終了。およそ120km弱、1日めいっぱい遊んでホテルに帰りました。
もう一度ホテルの風呂に入っていると、先輩が『オマエ、五郎の石の家、カネ払わないで見学しただろ!』 「え??なんで知ってるの」
どうやらクルマで観光しても行動パターンはあんまり変わらないってことですね(笑)。
でも、夕食のときのビールは、自転車乗ったほうが100倍オイシイもんね~
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コメント
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きれいな写真と、楽しい記事、どうもありがとうございまーす!
やっぱり、北海道いいですねぇ。羨ましい!
それにしても、10さんが、熊に襲われなくってよかったぁ。
投稿: みくま | 2010年6月13日 (日) 22時59分
素晴らしい景色です。
いい旅しましたね。
北海道はオートバイ、社内旅行、くるまで随分と
行きました。
富良野はいつも入ってるので、やはり好きなんですね。
ちょっとしたチャンスもとことん楽しむ103さんの
行動力に脱帽です。
投稿: ピナ男 | 2010年6月13日 (日) 23時33分
みくまさん、コメントありがとうございます。
いや~、バカみたいに長い記事にお付き合い頂きありがとうございました。
実は、デジカメの調子が悪くて、富良野の後半はほとんど携帯カメラで撮影したので、イマイチでした。特にサイコンなんて歪んでますしね・・・
北海道気持ちよくてクセになりそうです。なかなか行けないけど(笑)
投稿: 103 | 2010年6月14日 (月) 06時34分
ピナ男さん、コメントありがとうございます。
ピナ男さんも何度も行かれているんですね。ボクは子供の頃から行ってるわりには決まったところばかりでしたので、今回は「自転車で」富良野周辺を走れたのがホント楽しかったです。やはり自分の脚で走ると感慨一入ですね。
ところで今回利用したサイクリングタグ、なかなか便利でした。しかし、たった1日のために¥3,500×往復というのはもったいなくて、今度はもっと長期間のサイクリングに利用したいな~。
自転車で自由時間を満喫するのがイチバン安いと思ったのですが、4~5人でレンタカー借りた人とあんまり変わらなかったみたい・・・
投稿: 103 | 2010年6月14日 (月) 06時44分