『ニューヨークタイムズを特別価格で』読了。
夜がはじまるとき (文春文庫) 著者:スティーヴン キング |
キングの短編集「夜がはじまるとき」の作品を1編ずつ紹介していこうと思います。1つの作品はそれほど長くないですし、気軽に読めるので、これを読んで少しでも興味を持った作品があれば読んでみてはいかがでしょうか?
『キングってホラーでしょ?キライなんだよな~』という方にもオススメの(つまり非ホラーの)作品もあります。結構感動モノもあります。文春文庫で¥638+TAXです(2010年4月現在)。
わずか10数ページの小作品なのに、じわーっと泣けてきます。
普通、キング作品は登場人物の背景設定や日常の行動などをこれでもか!というほど細かく描写することによりリアリティを出しています。ところがこの作品ではその得意技をほとんど駆使していません。たぶんそれを用いるだけでページ数は5倍以上になるでしょうから(^^;)
それでも登場する夫婦の間でしか分からないような言い回しを使うことにより「あり得ない」話しをいかにも、もしかすると「アリかも?」と思わせるようなつくりになっています。
そしてその後に続くスーパーナチュラル的な現象により人間という存在の不思議な部分を浮き彫りにしています。
主題は夫婦愛かな?
最終的に主人公夫婦の運命は最初から決まっていて、変わることもないのですが、読後には夫婦愛を感じ、ほろっとさせられます。
ところで、この作品の題名は良く物語との関連性が分かりません。もしかするとアメリカ人にはピンとくるのかな~。
でも、間違いなく泣けてくる良い作品です♪
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