『ブラックハウス』読了。
1回目に読んだのは平成16年だけど、実はこんなに良い作品だとは思わなかった・・・。
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ブラック・ハウス〈上〉 (新潮文庫) 著者:スティーヴン キング,ピーター ストラウブ |
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ブラック・ハウス〈下〉 (新潮文庫) 著者:スティーヴン キング,ピーター ストラウブ |
新潮文庫のカバーにあるあらすじは以下の通り。
【上巻】 LA市警の敏腕刑事ジャックは、辞職してウィスコンシン州の田舎町に移り住もうとしていた。折しも町では、食人鬼フィッシャーマンによる少年少女誘拐事件が続発。事件の背後にある不可思議な現象を探るうちに、ジャックは、20年前に母親の命を救うために旅立った異界からの呼び声を聞くことに-。稀代の語り部コンビが『タリスマン』に次いで贈る畢生のダーク・ファンタジー!
【下巻】 人目を避けるように、ひっそりと森の奥深くで息をひそめている”黒い家”。連れ去られた子供たちがこの魔性の家に囚われていると確信し、捜索に向かった人々は、幻影の恐怖と牙を向く魔犬の前に次々と返り討ちにあっていく。そして、悪夢の鍵を握る老人の言動・・・。ジャックの異界への旅の終焉に待ちうけているものは?壮大なる冒険ファンタジーがついに迎える未曾有の大団円!
103が気に入ってるところ。
① 登場人物が「めちゃくちゃ良い人」と「めちゃくちゃ悪い人」にはっきり分かれてる。いやね、別に登場人物の善悪がわかんないと物語が追えな~いってわけじゃないんだけど(笑)、とにかく善人のキャラクターそれぞれがすごく立っていて、好き。
② ↑は、すなわちキングの小説の多くの根底に流れる「善と悪の原始の闘い」(と、103は勝手に思っている)に通じる部分。これがいいんだよね~。悪はものすごく強くて、善にまつわる登場人物は比較的弱いけど、「信じる心」が救いとなる・・・的なところが、いいんだよね~。
③ 最初なにかの「鳥」だと思っていた「俯瞰している語り部」は、壁の通り抜けも自由、この物語に関わる全ての人物のことをよく知っている、でも、同時に別の場所には居ることが出来ない・・・などの特徴があり、さらに、複数の意識をもっている生命集合体のような不思議な存在。これって、何かの小説でも同じような手法が使われていたような・・・
④ もちろん、タリスマンをはじめとする「暗黒の塔シリーズ」にいろんなところでリンクしていること。登場人物、世界観、地名、邪悪さ、そしてまるで綱渡りのように現世界がきわどいバランスで存在しており、さらにきわどいタイミングで辛うじて保たれていること。
暗黒の塔オリジナルシリーズの結末と違い、めでたく終わる(キングにしては珍しい?)のですが、途中かなりスプラッター的な描写があるので、心臓の弱い方はご遠慮ください(笑)。稲川淳二より怖いよ~。
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