久しぶりにキングに関する内容です。ちょっと長いので興味ない方は飛ばしてください。なお、この原稿を作成したときはハイになっていたので、表現がいつもと違うかも。
【きっかけ】
やっとITを読み終わりました。思えばブログに紹介したのが昨年の11月。おいおい、10ヶ月も経ってるじゃん!なぜ、こんなに時間がかかったか?
1. 最も大きな理由が、キングの他作品とのリンクをかなり気にしながら読んだこと。以前のブログでも紹介しているが、いくつか「おや?」と思うフレーズを抜粋して、後日掲載したい。
2. そして基本的に本を読むのが通勤電車の中だけということ。これには朝自転車に乗るという事も大きく影響している。つまり、朝5時過ぎに自転車で出かけるためには最低30分以上前には起きなければならない。当然前夜は10時も過ぎれば(最近は9時ころが多い)眠くなる。夜読みたくなるのは大抵自転車関係の雑誌か、メンテナンスブック。1日往復約80分の読書時間があるが、車中のコンディションによってその時間は更に少なくなる。
3. 基本的にオレは遅読だ!
こんなところかな。しかしこの就寝時間、オレは老人か!
おっと、いかん、『きっかけ』を書こうとしていたのだ。
これも既に記事にしているが、スティーブンキングのライフワークとも言うべき暗黒の塔(以下DT)シリーズ⇒文庫にして16冊、日本で最初に刊行されたハードカバーは1992年4月が初版。ウチにあるのは5月の第2版。
え~この物語がメチャクチャすごいんです。もちろん量も半端じゃありませんが、いろんなキングの他作品にリンクしていて(というか、他の作品がDTシリーズに収束しているのか)、関連性を考えるだけで楽しくなってくる。しかし、いかんせんこのITという作品も1991年の出版(あくまで日本での!)だから、当時読んだ内容なんてディテール覚えてません。(これもアノ忘却のせいか?)
てなわけで改めて読み直そうとしてみたわけです。長くてごめん。
【ホラー?】
スティーブンキングといえば一般的には「ホラー小説家」という認識をされているのでしょうか?例えば映画化してヒットした「シャイニング」「ペットセメタリー」「キャリー」「ミザリー」などなど...
アレ? しかし、待てよ。映画化されている作品でも「グリーンマイル」「ショーシャンクの空に」「スタンドバイミー」なんかもあるぞ。上記ホラー映画なんかより、さらに一般的に認知度が高いこれらの作品がキング原作である事を知らない人もいるのではないか。
かように、キングの作品は多岐に渡っており、オレの解釈では仮にホラー作品と括られる作品であっても、そこには「愛」がある。
例えば代表的な映画化作品「シャイニング」だが、主人公(原作では主人公はトニーだと思う)ジャック・トランスの狂気ばかりがクローズアップされている。でも題名の意味からして違うでしょ!(セルフつっこみ) ここでいうSHINEはトニーの第6感を指してハローランが教えてくれた言葉だよ。これじゃあキングをして「この作品は(スタンリーキューブリック監督作品といえども)原作を正しく表現していない」と言われるのは当然のこと。
ジャックはオーバールックホテルのなにかにとり憑かれて狂気に陥るわけだが、トニー自身と母親を助けるのは彼の「シャイニング」の力のおかげである。そして彼がその力を(本当はあまり使いたくないのに)行使するのは家族、最終的には父親をも助けるため、「愛」する家族のためだ。
あ~なんかまだるっこしくなってしまったが、つまりキングの作品は表現がどうであるにせよ、底流には「愛」があるってこと。なんかうまく説明できないな。
蛇足だが、キング作品の文庫本解説で新井素子がこう記していた。要約すると「友達がシャイニングを見てすごく怖かったと教えてくれたが彼女は『バカなこと言ってんじゃないわよ!原作のほうが100倍怖いわよ!』と一喝したらしい」(原文を思い出せないので誇張表現している可能性あり)
【プロット】
ITの話に戻ろう。あらすじは↓こんな感じだ。
7人の少年少女がデリーという町に棲む「IT」というなにかと対決する。が、27年後再度ITが覚醒し、故郷に呼び戻される彼ら。昔の記憶を少しずつ思い出しながら、再びITに相対さなければならない。
うわ~自分でめちゃくちゃ簡単なあらすじにしようと思ったら、こんなんなっちゃった。これじゃあ面白そうに見えないよね。こうなったら、他力本願、他の人がどのようにまとめているか抜粋しちゃおう。
Amazonの「BOOK」データベースより:
二十七年前、一度七人はITと対決した、銀のばら玉を武器に。いや、それ以上の武器は、七人の友愛と勇気で結んだ“環”だった。そのときの“約束”にしたがって、彼らはいまここにいる。欠けた“環”を結びなおして、いま一度、ITと向かい合うのだ。町の下を、ITの棲み処めざして這い進む。デリーに新しいことが起こるのを信じつつ。
情報量豊富なtkrさんのサイト「スティーブン・キング研究序説」内のIT紹介文から、冒頭部分(10分の1?)のみ:
ITはそこにひそんでいる。ITとしか呼びようのない姿で。ITは不意に立ち現れる。そして、むさぼりつくそうとする。
ITとしか呼びようのないそいつのこわさ。
これはたしかに前にも起こったことだ。ああ、でも、とてもこわい!
やはりキングファン go_madさんのサイト「HIGH TONED SON OF A BITCH!」(ただし現在サイトの更新休止中)から。:
メイン州デリーに棲みつき、27年ごとに凶行をくり返す邪悪な存在IT。1958年、このITに闘いを挑み、打ち負かしたのは七人の子供達だった。しかし、27年後の1985年、ITは再び現れる。三十代後半になった彼等はかつての誓いに従って各地からデリーに集まり、再びITと対決する。ありとあらゆるモンスターが登場するキングの総決算ともいうべき大作。
【分量】
注意が必要である。オレの持っているのはハードカバーで上下巻2冊。およそ1,100ページ。のちにこれが文庫になったらなんと4分冊。あ、ちなみにハードカバーは凶器になり得るので取り扱いに注意されたし。
【子供の力】
キング作品で良く出てくるのが子供だからこそもっている(大人になると忘れてしまう)想像力や友情、物事に素直に感動する心だと思う。打算や欲望がある大人の心では感じる事が出来ない素直な気持が、四面楚歌の状況を打破する大きな原動力になるというのはいろいろな作品から明らか。
前出の「シャイニング」のトニー・トランスしかり。
「ドリームキャッチャー」のダディッツしかり。(というかエスパー?)
「ダークタワー」では若かりし日のころのローランド、長じてはジェイク・チェンバースがその役を演じる。
「スタンドバイミー」の主人公4人組。
「デスペレーション」のデビットしかり。
そして「IT」のはみだしクラブの7人。
【善と悪】
キング作品で最も顕著に善と悪の戦いについて表現しているのは「THE STAND」ではないだろうか。ともに概念としての善と悪をあらわしている登場人物(RFは人物か?暗黒の塔シリーズを読むと凡人とはいえなくも、一応人間のように見える場面もあるが)が、ぶつかりあう。
それぞれの象徴がその役目を演じる事もあれば、善もしくは悪がリアルに現実化することもある。
で、キングの作品では基本的には大円団というパターンが中心にあっても、必ずしも手放しで喜べるような結末ばかりではない。というか100%ハッピーはあまりない。
どこかでキングが言っていたが、ストーリーは考えるのではなく降りてくるらしい。つまり、それを彼が文章にしているだけであって、小説を書き始めても結末が分からない事はしょっちゅうあるそうだ。確かに「みんな幸せに暮らしましたとさ。チャンチャン」では童話だよね。リアルが好きなキングのこと、内容だってリアルに怖いんだわさ。
というわけで、「IT」読めば読むほどおもしろいぜ。
カレハコブシデグイグイトハシラヲオシテユウレイガミエルトシツコクイイハル!
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